- 目の下がピクピクする、痙攣する
- このような症状はありませんか?
- 目の下がピクピク(痙攣)する原因
- 目の下がピクピク(痙攣)する病気
- 目の下がピクピク(痙攣)する時のセルフケア
- まぶたのピクピク(痙攣)の治し方
- 目の下がピクピクするのは何不足が原因?
- 目の下のピクピクを止める方法はありますか?
- 片目だけピクピクするのはなぜ?
目の下がピクピクする、痙攣する
疲れを感じたときや眠気があるときに、目がピクピクと動くような感覚を経験したことがある方は多いのではないでしょうか。
瞼の痙攣は、比較的よく見られる症状であり、誰にでも起こる可能性があります。ストレスや疲労の蓄積が原因となることが多いものの、必ずしも自覚できる疲れや眠気があるとは限らず、突然ピクピクとした動きを感じることもあります。
「眼精疲労かもしれない」「睡眠不足が影響しているのかも」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、瞼の痙攣は単なる疲れのサインにとどまらず、眼科的な病気が原因となっている場合もあります。
このような症状はありませんか?
- 目は普段どおりに開けられる
- 上まぶた、または下まぶたにピクピクとした痙攣が起こる
- 痙攣の頻度が高く、繰り返し起こる
- 痙攣はあるが、数十秒から数分程度で自然に治まる
- 痙攣が続いていても、数週間以内には治ることが多い
- 目のまわり全体にピクつきを感じる
- 頬や口元まで痙攣が広がる
- 目が乾きやすく、ショボショボとした感覚がある
- まばたきの回数が増えたと感じる
- 室内でも光をまぶしく感じることがある
- 自力で目を開けづらくなってきた
- 視界が狭くなっていると感じる
- まぶたにたるみやシワが目立つようになった
目の下がピクピク(痙攣)する原因
まぶたの神経の異常
まぶたの動きをつかさどる神経が過剰に興奮することで起こるのが「眼瞼痙攣」です。この状態になると、自然なまばたきが難しくなり、症状が進行すると目を開けていられないほどになることもあります。治療には、ボツリヌス療法や外科的な手術が用いられます。
ストレス
ストレスや睡眠不足が原因でまぶたがピクピクと痙攣する現象は、「眼瞼ミオキミア」と呼ばれています。この症状は数日から数週間で自然におさまることが多く、深刻な病気ではありません。目を十分に休めることで改善が期待できます。
脳の異常
まれに、脳腫瘍などの脳の病気によって、まぶたの痙攣が引き起こされることがあります。診察の結果、脳疾患の可能性が高いと判断される場合には、速やかに提携医療機関への紹介を行います。
目の下がピクピク(痙攣)する病気
眼瞼ミオキミア
眼瞼ミオキミアは、ストレス・睡眠不足・目の疲れなどが主な引き金となって発症します。再発を防ぎ、早期に症状をおさえるためには、十分な休養とストレスの軽減が大切です。加えて、結膜炎・ドライアイ・逆さまつ毛などが原因となることもあり、その場合には眼科での適切な治療が必要です。
眼瞼痙攣
眼瞼痙攣は、まぶた周辺の筋肉が過剰に動いてしまう神経の病気です。初期は疲れ目と見分けがつきにくく、放置すると目が開けづらくなるほど悪化することがあります。自然に治ることはなく、治療には専門的なアプローチが求められます。なお、症状は片眼ではなく、左右両眼に現れるのが一般的です。
眼精疲労
目のかすみ・充血・乾燥といった目の症状だけでなく、頭痛・肩こり・めまい・まぶたの痙攣など、身体的な不調が長期間続く状態を指します。一般的な「疲れ目」は休憩で回復しますが、眼精疲労は目を休ませても症状が改善しにくいのが特徴です。
片側顔面痙攣
顔の片側に自分の意思とは関係なく痙攣が起きる病気です。多くは顔面神経の根元が血管により圧迫されることで発症しますが、ストレスも要因とされます。通常、片側のまぶた付近から痙攣が始まり、頬や口元へと広がっていきます。
チック症
チック症は主に小児から青年期にかけて見られ、無意識に体の一部を繰り返し動かしてしまう症状です。たとえば、「まばたき」や「顔をしかめる」などの動作が見られます。多くは成長とともに自然と改善していき、特別な治療を要するケースは少ないです。なお、これらの行動は本人の意思で制御できるものではないため、叱ったり厳しく指導したりするのは避けましょう。
目の下がピクピク(痙攣)する時のセルフケア
ストレスをやわらげる時間をつくる
ストレスが原因でまぶたの痙攣が起こる場合には、リラックスできる時間を意識的に作ることが効果的です。趣味に没頭したり、自然の中で過ごしたりすることで、気持ちが安定し、症状の緩和が期待できます。
質の良い睡眠をとる
目を健康に保つうえで、十分な睡眠は欠かせません。
日中に酷使した目をしっかり休ませるためにも、規則正しく、質の良い睡眠をとるよう心がけましょう。
特に寝る前は、スマートフォンやパソコンなどの画面を見るのを控えるのがおすすめです。日中に疲れを感じた場合には、短時間の昼寝で目を休ませるのも良い方法です。
目を意識的に休ませる
パソコンやスマートフォンの使用時間が長くなりがちな方は、意識的に目を休める時間を作ることが大切です。たとえば、1時間作業をしたら15分程度の休憩をとる、遠くを見るなどして焦点をリセットする習慣を取り入れましょう。また、血行を促進するために、蒸しタオルなどで目のまわりを温めるのも、痙攣を和らげる効果があります。
カフェインの摂取量に注意する
カフェインの過剰摂取は、神経を刺激し、まぶたの痙攣を引き起こしたり、症状を悪化させたりする可能性があります。一般的に、1日に摂取しても安全とされるカフェイン量は400mg程度で、コーヒーで言えば約4杯分に相当します。とくにエナジードリンクには高濃度のカフェインが含まれていることが多いため、摂取量には十分注意しましょう。まぶたの痙攣が気になる方は、日頃の飲み物にも意識を向けることが大切です。
まぶたのピクピク(痙攣)の治し方
ドライアイの治療
ドライアイがまぶたの痙攣を引き起こしている場合には、人工涙液を用いて目の潤いを保つことが基本となります。また、室内の湿度を保つために加湿器を活用することも有効です。こうした対策で目の乾燥を防ぎ、症状の緩和が期待できます。
栄養補給
マグネシウムなどのミネラルや、その他の必要な栄養素が不足していると、筋肉の痙攣が起こりやすくなることがあります。バランスの取れた食事を心がけ、栄養状態を整えることで、まぶたのピクピクとした症状の軽減につながる場合があります。
ボトックス注射
重度の眼瞼痙攣や片側顔面痙攣に対しては、ボツリヌス毒素(ボトックス)を用いた注射治療が行われることがあります。この治療では、過剰に収縮している筋肉の働きを一時的に抑えることで、症状を緩和させます。
手術
片側顔面痙攣の原因が、血管による顔面神経の圧迫であると診断された場合には、
神経を圧迫している血管を離す「微小血管減圧術(MVD)」と呼ばれる外科手術が検討されることがあります。
この手術によって、根本的な改善が見込まれるケースもあります。
目の下がピクピクするのは何不足が原因?
眼瞼ミオキミアの原因の一つに、栄養不足が挙げられます。特にビタミンB12の不足は、眼瞼の神経に異常を引き起こすことがあります。
ビタミンB12は、貧血の予防やDNA合成のサポートに役立つ重要な栄養素で、血液細胞の健康維持に欠かせません。ビタミンB12を多く含む食品には、魚介類、牛レバー、卵、牛乳などがあります。
目の下のピクピクを止める方法はありますか?
目を温めてマッサージする
市販の目をじんわり温めるグッズを活用してみましょう。
また、電子レンジでホットタオルを作って使うのも効果的です。
目の周りを優しくマッサージすることもおすすめです。
ホットタオルの作り方と使い方
濡らしたタオルを軽く絞り、電子レンジで約1分間温めます。熱くなるので、一度広げて少し冷ましてから使用してください。
質の良い睡眠をとる
睡眠時間が足りなかったり、不規則になっていませんか。目だけでなく身体全体の休息のためにも、質の良い睡眠をしっかりと取りましょう。就寝の1時間前からは、スマートフォンやテレビ、パソコンなどの発光する画面は見ないようにすることが大切です。
カフェイン摂取を控える
ご存知の通り、カフェインには神経を刺激する作用があり、それがまぶたの痙攣の原因となることがあります。しばらくの間はカフェインの摂取を控えて様子を見てください。カフェインはコーヒーや紅茶のほか、煎茶やエナジードリンクにも多く含まれています。
片目だけピクピクするのはなぜ?
片方の目がピクピクする原因には、眼精疲労や睡眠不足、ストレス、ドライアイ、カフェインの過剰摂取など、さまざまな要因が考えられます。症状が長引く場合は、眼瞼痙攣や片側顔面痙攣といった病気の可能性もあるため、早めに眼科を受診することをおすすめします。なお、症状が両目に広がった場合は眼瞼痙攣が、額や口の周りに広がった場合は片側顔面痙攣の可能性があるため、脳神経内科や脳神経外科、眼科への相談が必要です。