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人間ドックで要精密検査を指摘された(目の病気)

人間ドックの要精密検査を指摘された(目の病気)

人間ドックや定期健康診断で再検査や異常の指摘を受けた場合は、できるだけ早く当院へご相談ください。「忙しくて時間が取れない」「検査が不安」と感じる方も少なくありませんが、どのような病気であっても、早期発見・早期治療が重要です。気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

視神経で指摘を受けたら

視神経乳頭の陥凹拡大や緑内障の疑いがある場合は、できるだけ早く眼科で精密検査を受けましょう。これらの病気は発症しても自覚症状が出にくいため、気づかないうちに進行していることもあります。

視神経乳頭の陥凹拡大は、緑内障の初期サインの可能性があり注意が必要です。緑内障によって一度失われた視野は元に戻すことができないため、早期発見・早期治療が重要です。

当院では、ハンフリー静的視野計、FDTスクリーナー、光干渉断層計(OCT)などの検査機器を用いて、目の状態を詳しく評価し、適切な対応を行っています。

網膜で指摘を受けたら

目の中心部は視力に深く関わる重要な部位です。糖尿病網膜症のように、放置すると失明のリスクがある病気も存在します。そのため、網膜に異常の指摘を受けた場合は、できるだけ早く精密検査を受けることをおすすめします。

人間ドックで指摘される診断名

視力低下

人間ドックや健康診断で行われる視力検査では、眼鏡やコンタクトレンズを使用したときの視力(矯正視力)が測定されます。矯正視力は1.0以上が標準とされ、0.7~0.9は注意が必要な状態、0.7以下は異常と判断されます。

裸眼視力と矯正視力の両方を測定した場合、結果は「左0.5(1.0)、右0.2(0.8)」のように表記されます。これは、「左目の裸眼視力が0.5で矯正視力が1.0、右目の裸眼視力が0.2で矯正視力が0.8」という意味です。

ただし、健康診断での視力検査は簡易的な機械で行われることが多いため、実際の視力より低く出る傾向があります。また、眼鏡やコンタクトレンズの度数が正しく合っているかどうかも視力の測定には重要です。

視力が低下したと感じた場合は、早めに眼科で詳しい検査を受けることをおすすめします。眼科受診の際は、お手持ちの眼鏡やコンタクトレンズも必ずお持ちください。

高眼圧

目はゴムボールのような構造をしており、その内部は房水という液体で満たされています。房水は毛様体で生成され、血管のない目の組織に栄養を供給するとともに、目の形を保つための圧力を生み出します。この圧力は「眼圧」と呼ばれます。

正常な眼圧の範囲は10~21mmHgで、それを超えると高眼圧と診断されます。目の中がパンパンに張った状態となり、組織に負担がかかります。特に視神経がダメージを受ける緑内障の原因となることがあるため、高眼圧が疑われた場合は速やかに詳しい検査を受けることが大切です。

視神経乳頭陥凹拡大

眼底には視神経が脳へと伸びる部分があり、これを「視神経乳頭」と呼びます。眼球の内側から見ると、この視神経乳頭はややくぼんでいるのが特徴で、このくぼみを「視神経乳頭陥凹」と言います。

眼底検査では、この陥凹の大きさを確認しますが、通常より大きく見える場合があります。中には生まれつき陥凹が大きい方もいるため、一概に病気のサインとは断定できません。しかし、緑内障の初期兆候として現れることもあるため、視神経乳頭陥凹が大きいと診断された際には、より詳しい検査をおすすめすることがあります。主な検査には、CTに似た画像を得られるOCT検査や視野検査などがあります。

網膜神経線維層欠損

視神経の一部は、眼球内で扇状に広がっています。この視神経の繊維が何らかの原因で傷ついた状態を「網膜神経線維層欠損」と呼びます。これは緑内障の初期症状の一つで、進行すると視野の一部が欠けて見えるようになります。眼底検査でこの状態の有無を確認することが可能です。

また、緑内障の診断には眼圧検査や視野検査に加え、房水の排出経路である隅角が詰まっていないかを調べる隅角検査も重要です。

緑内障

加齢黄斑変性症

黄斑部は網膜の中で最も視細胞が集中している部分で、物を細かく見るために欠かせない重要な部位です。この黄斑部が加齢により機能低下を起こす病気を「加齢黄斑変性症」といいます。

この病気では、直線が歪んで見える「変視症」などの症状が現れます。日本では中途失明の原因の第4位で、50歳以上の100人に1人以上が発症していると報告されています。放置すると失明のリスクがありますが、早期発見・早期治療によって進行を遅らせることが可能です。異変を感じたら、速やかに眼科で検査を受けましょう。

加齢黄斑変性症

黄斑前膜(網膜前膜)

目の中には硝子体と呼ばれるゼリー状の物質が存在します。この硝子体が加齢などで衰え、網膜から剥がれる際に、一部の組織が網膜に残ってしまう状態を「黄斑前膜繊維症」といいます。硝子体が網膜から離れる現象は誰にでも起こりますが、網膜と硝子体が強く付着している場合には、このような組織が残ることがあります。

残った膜が厚くなると網膜が引っ張られ、物が歪んで見えたり視力が低下したりすることがあります。失明のリスクは低いものの、見え方の変化が日常生活に大きな影響を与えるため、治療が必要になる場合があります。

検査では、物の歪みを確認するために格子模様の紙(アムスラーチャート)を使ったり、OCT検査で目の内部を詳しく観察したりします。

黄斑前膜(網膜前膜)

眼底出血

網膜に酸素や栄養を供給する血管は非常に細く、狭い部分を通っているため、わずかな要因で出血しやすい特徴があります。これが眼底出血です。主な原因には、糖尿病や高血圧による網膜症、網膜静脈閉塞症、加齢黄斑変性症などがあります。

血管から漏れ出た血液やその成分が網膜に浮腫を引き起こし、視力に悪影響を及ぼします。また、栄養不足を補うために新生血管が形成されやすくなり、これらの血管は脆いため再び出血しやすく、大量出血によって急激に視力が低下することもあります。

人間ドックなどで眼底出血や新生血管の指摘を受けた場合は、早めに眼科で精密検査を受けることが重要です。検査では散瞳薬を使用し、OCT検査などで眼内の状態を詳しく調べます。

散瞳薬の効果は4〜5時間ほど続き、その間は視界がぼやけたり眩しさを強く感じたりするため、検査当日は運転を控えてください。また、日差しの強い日はサングラスの着用をおすすめします。

中間透光体混濁

健康な目に光が入ると、まず角膜を通り、その後水晶体を通過します。続いて硝子体を通り抜けて、網膜にピントが合います。目の中には角膜・水晶体・硝子体という3つの透明な部分があり、これをまとめて「中間透光体」と呼びます。

何らかの原因でこの中間透光体が濁る状態を「中間透光体混濁」と言います。眼底検査では、光の通り道のどの部分に濁りがあるかを確認できます。

濁りの原因は様々ですが、最も多いのは加齢によって水晶体が白く濁る「白内障」です。ほかにも、角膜や硝子体の傷や炎症、硝子体出血などが原因となることがあります。

検査では、細隙灯顕微鏡検査や、散瞳薬を使用して瞳孔を広げる眼底検査を行い、目の内部に異常がないかを詳しく調べます。

40歳以上の方は、眼圧検査・眼底検査を受けましょう

一般的な健康診断では、目の検査は視力検査のみが行われることがほとんどです。しかし、加齢とともに目の病気を発症するリスクは高まり、早期発見できれば治療の可能性も大きくなります。
そのため、40歳を過ぎたら視力検査に加え、眼圧検査や眼底検査を受けることをおすすめします。また、定期的に眼科で精密検査を受けることも大切です。

加齢でなりやすい目の病気

緑内障

緑内障は、眼圧の上昇によって視神経がダメージを受け、視野の一部が欠ける病気です。日本では40歳以上の20人に1人が発症しているとも言われ、決して珍しい病気ではありません。初期段階では視野の欠損が小さく、進行も緩やかなため自覚症状がないことが多く、健康診断の視力検査で偶然発見されることも少なくありません。家族に緑内障の方がいる場合は、早めの検査をおすすめします。

緑内障

白内障

白内障は加齢に伴い水晶体が白く濁ることで視界がぼやける病気です。進行速度には個人差があり、ほとんど症状が出ないケースもありますが、早い人では40歳頃から初期症状が現れ、加齢とともに発症率が高まります。

白内障

黄斑変性

黄斑変性は、網膜の中心部にある黄斑に異常が生じ、視力低下や物が歪んで見えるなどの症状を引き起こす病気です。主な原因は加齢で、このため「加齢黄斑変性」と呼ばれます。

黄斑変性

網膜剥離

網膜剥離は、網膜に穴が開き、その穴から硝子体の液体が入り込むことで網膜が剥がれる病気です。発症すると視力低下や視野欠損などの症状が現れます。主な原因は加齢に伴う眼内の変化で、特に50歳以上で急に発症することが多いです。他にも、目の打撲、アトピー性皮膚炎、強度近視なども原因となります。

網膜剥離