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網膜硝子体手術

網膜硝子体手術とは

網膜硝子体手術とは、目の硝子体と呼ばれる組織を除去し、網膜および硝子体の病気を治す手術です。
眼科の手術の中で最も難易度が高い手術の1つで、非常に繊細な作業が要求されます。
網膜剥離や糖尿病網膜症黄斑前膜(黄斑上膜・網膜前膜)黄斑円孔などの病気の治療に行われ、最近では手術機械や技術の進歩により、安全で日帰りでも行えるようになりました。
当院でも日帰り手術に対応しています。

網膜硝子体手術では、何をしているか

網膜硝子体手術では、点眼の麻酔薬に加えて、白目に局部麻酔薬を注射し、痛みをほとんど感じることなく手術を行うことができます。

1白目に3か所の穴を開けます

手術機器を挿入するために強膜(白目)に小さな穴を3か所開けます。
これらの穴はそれぞれ、手術中の眼球の形状を保つための灌流液の注入口、照明の挿入口、硝子体を切るためのカッターやピンセット、レーザープローブの挿入口として用います。

当院ではより小さな穴で手術が可能となる27ゲージシステムに対応しており、手術による侵襲を最小限に抑え、小さな穴の傷口は無縫合で終了できることがほとんどです。

2濁った硝子体を取り除きます

出血などによって濁った硝子体をカッターで切って取り除き、眼内圧を調整するための灌流液を注入して眼内を灌流液に置き換えていきます。
その後、各疾患に合わせて処置を行います。

3手術内容により灌流液をガスに入れ替えます

その場合は、手術後数日間はうつぶせの姿勢(つらいときには横向きや座位下向き)で過ごす必要があります。
当院ではうつぶせ寝用のクッションの貸し出し・指導もしておりますので、ご自宅でも安心してうつぶせ寝などの体位を継続していただけます。

手術の注意事項

網膜硝子体手術を受けるにあたり、これまでに何らかの眼科疾患にかかったことがあったり、現在抱えている内科疾患がある場合は、手術前に必ず受付や診察時にお伝えください。

手術の手術時間は軽症の場合だと15~30分程度、患者様の状態によっては1~2時間程度かかることがあります。
網膜硝子体手術と白内障手術を同時に受ける方は、事前に白内障の検査も受けていただきます。
手術技術の進歩によって、網膜硝子体疾患は日帰り手術で治すことができるようになりました。
しかし、症状が重かったり、他の疾患を合併している場合などは日帰り手術が行えないことがあるため、その場合は連携先の高度医療機関を紹介します。
進行すると失明するものもあるため、手術が必要になったら放置せずできるだけ早く手術を受けましょう。

手術対象となる疾患

黄斑前膜(黄斑上膜・網膜前膜)

黄斑前膜とは、視力に大きく関わる網膜の黄斑の表面に膜ができてしまい、視力低下や視界の歪みなどを引き起こす病気です。
手術では、黄斑にできた膜を薬剤で染色し、細いピンセットのような見た目をした鉗子という道具で膜を取り除きます。
膜の染色剤は人体に無害なものを使用します。

黄斑前膜(黄斑上膜・網膜前膜)

黄斑円孔

黄斑円孔とは、硝子体が黄斑に癒着し、黄斑を引っ張ることで孔が開いてしまう病気です。
手術では、黄斑前膜と同じように膜を剥がし、特殊なガスや空気を目の中へ注入することで孔を閉じます。
その場合は、手術後数日間はうつぶせの姿勢(つらいときには横向きや座位下向き)で過ごす必要があります。
当院ではうつぶせ寝用のクッションの貸し出し・指導もしておりますので、ご自宅でも安心してうつぶせ寝などの体位を継続していただけます。

硝子体出血

硝子体出血とは、何らかの原因で網膜の血管が破れ、硝子体の中へ出血が広がっている状態です。
自然治癒することもありますが出血により、眼内が観察できないことが多く、手術をするまで状態がわからないことが多いです。
網膜裂孔や網膜剥離、加齢黄斑変性症を合併していることもあります。
診断と治療を行うために手術が必要です。手術では、出血を除去します。
原因によっては、手術後数日間はうつぶせの姿勢(つらいときには横向きや座位下向き)で過ごす場合がありますが、全例ではありません。

当院ではうつぶせ寝用のクッションの貸し出し・指導もしておりますので、ご自宅でも安心してうつぶせ寝などの体位を継続していただけます。

裂孔原性網膜剥離

裂孔原性網膜剥離とは、加齢などの原因によって生じた網膜の裂孔や円孔から、網膜の下に液化した硝子体が流入することで、網膜が剥がれてしまう病気です。
剥がれた網膜は時間とともに機能を失い、元に戻ることはありません。
失明を防ぐためには、なるべく早く手術を受ける必要があります。
手術では、裂孔や円孔の周辺の硝子体をきれいに除去し、網膜が引っ張られているのを解消し、目の中に特殊なガスや空気を注入して網膜を圧迫して固定します。
また、必要に応じて網膜光凝固術(網膜レーザー治療) で網膜の穴を塞ぎます。

網膜剥離が重症の場合には、日帰り手術が行えないため、連携する高度医療機関を紹介します。
手術後数日間はうつぶせの姿勢(つらいときには横向きや座位下向き)で過ごす場合がありますが、全例ではありません。
当院ではうつぶせ寝用のクッションの貸し出し・指導もしておりますので、ご自宅でも安心してうつぶせ寝などの体位を継続していただけます。

増殖糖尿病網膜症

増殖糖尿病網膜症とは、糖尿病網膜症が進行した状態で、生じた新生血管が破裂して硝子体出血を起こしたり、網膜に新生血管が増殖した増殖膜が張ったりします。増殖膜が悪化すると網膜剥離を引き起こし失明に至るため、手術が必要になります。手術では、出血や増殖膜をできるだけ取り除きます。また破れた血管を止血したり、新生血管の増殖を抑えるために、レーザーで網膜を固めたりします。重症の増殖糖尿病網膜症や牽引性網膜剥離を合併している場合には、入院手術がひつようのため、連携する高度医療機関へご紹介します。

糖尿病網膜症

白内障の同時手術について

網膜硝子体手術を行うと白内障が進行しやすくなるため、網膜硝子体手術と白内障手術を同時行うことがあります。
特に50歳以上の方は同時に行うことが多いです。
若年者の方には、白内障手術を行わないで網膜硝子体手術を行うことも当院では可能です(水晶体温存)。
ほとんどの場合では、人工眼内レンズを入れますが、症例によっては2回目の手術でレンズを入れることもあります。

硝子体手術の合併症

感染性眼内炎

手術中は消毒を行い、手術前・手術中・手術後に抗生剤を投与を行っていますが、手術の創(きず)から病原菌が入り込み、眼内感染を引き起こすことがあります。
眼内感染を引き起こす確率は0.03%と低いですが、眼内感染を引き起こすと、視力が十分に回復しなくなるため、注意が必要です。
眼内感染が生じた場合は、再手術や抗生剤の投与を行い視力の回復を図ります。
手術後に目の充血と目の痛み、視界不良といった症状が同時に起こった場合は眼内感染の可能性があるため、できるだけ早く受診してください。
早期治療を行うことで視力を回復させることができる可能性があります。

駆逐性出血

駆逐性出血とは、目の中の脈絡膜という組織の血管が破裂し、大出血を起こす状態のことで、眼内手術の中でも最も重篤な合併症の1つです。
現在は手術機器の安全性が高まり、滅多に起こることのない合併症ですが、失明に至るリスクがあります。

網膜裂孔、網膜剥離

網膜硝子体手術の際に、網膜との付着部位の硝子体は全てを除去することはできないため、残った硝子体の収縮によって新しい網膜裂孔が生じ網膜剥離が起こることがあります。
網膜裂孔や網膜剥離が起こった場合には、再手術が必要となることが多いです。

増殖硝子体網膜症

増殖硝子体網膜症とは、手術後に目の中にできた増殖膜によって網膜が引っ張られ、網膜が剥がれてしまう合併症です。眼疾患を長時間放置していた場合や、若年者の手術後に発症しやすく、難治性で失明に至る病気であるため再手術が必要になります。

血管新生緑内障

血管新生緑内障とは、新生血管が隅角に生じ、房水の流れを塞ぎ、眼圧が高くなることで発症する緑内障です。
増殖糖尿病網膜症の手術後に発症することがあります。
治療が難しい緑内障の1つで、網膜光凝固術(網膜レーザー治療)硝子体内注射(抗VEGF薬注射) 、緑内障点眼、内服などで治療を行いますが、最終的には緑内障手術が必要になることもあります。

眼圧上昇

手術後に眼圧が高くなることがあります。
一過性の場合が多く、経過観察や処置、ステロイド点眼薬の減薬、緑内障点眼剤や内服の処方で改善します。

硝子体出血

手術後に目の中で出血が起こることがあります。
多くの場合は1~2週間程度で血液が吸収されますが、出血が多い場合や出血の吸収が悪い場合には再手術が必要になることがあります。
糖尿病網膜症の手術後によくみられる合併症です。

術後の充血、異物感

手術後に目が充血したり、異物感が残ることがあります。
手術によって目の表面にわずかな傷痕ができることによるものです。

術後のうつぶせ寝の姿勢について

網膜硝子体手術で、目の中に特殊なガスや空気などの気体を注入した場合には、手術後数日間はうつぶせの姿勢(つらいときには横向きや座位下向き)で過ごす必要があります。
当院ではうつぶせ寝用のクッションの貸し出し・指導もしておりますので、ご自宅でも安心してうつぶせ寝などの体位を継続していただけます。
特に黄斑円孔や網膜剥離で手術を受けた場合には必ず必要となります。
気体は数日~1週間程で自然吸収されます。
なお、気体を入れると手術前より視力が一時的に低下することも多いため、気体が吸収される期間の生活が心配な方はご相談ください。

術後の生活について

網膜硝子体手術を受けてから1週間程度は、感染症を発症するリスクが高いため、外出を控えたり、重労働を避け、目に汗が入らないようにする、シャワーや入浴は首から下だけにするなど、目に負担をかけず、目の衛生を守る生活を心がけましょう。
また、医師から処方された薬や点眼薬は必ず使用するようにしてください。

手術を受けてから1週間程度経ったら、仕事や家事に復帰しても問題ありません。
デスクワーク程度の軽労働であれば手術の翌日から復帰することも可能ですが、体に負担がかかる作業は必ず控えてください。